そもそもなぜSNSを使う?SNS運用サポート担当者が語るスポーツとSNS【前編】

今やどこのスポーツリーグ・クラブも、当然のように各種SNSアカウントを持つようになった時代。

ソーシャルメディアマーケティングが大事だとは思っていても、そもそも何のために運用するのか整理できていないケースが多いのも事実です。


今回は、JリーグやBリーグ、侍ジャパンなどのSNS運用サポート実績のある株式会社大学スポーツチャンネルのミレニアルズマーケティング事業部責任者に、改めてSNS運用の意義・ヒントを聞きました。

後編はこちら



人々がソーシャルメディアでの情報で行動をするようになった


−−−大学スポーツチャンネルではミレニアルズマーケティング事業部と銘打ってSNS運用支援などを行なっていますが、まず、この事業を始めたきっかけは何だったのでしょうか?


様々なスポーツのコンテンツホルダーが抱えていた課題として、若者をなかなかスタジアム・アリーナに集客できないというものがありました。

そのために色々なメディアを使って情報発信したり広告を打ったり、それぞれが努力をしてきましたが、なかなか効果が見えづらくなっている、本当に刺さっているのかわからないという時代が特にここ4、5年くらいやってきていました。


Jリーグでも同様の悩みを抱えていた中で、若者が増えているInstagramのアカウント開設をし、そこで情報発信をしようとしていました。

しかし、最新のトレンドやそこにいるユーザーの使い方は、そのプラットフォームに近い人でなければ分からないことがあります。その部分で、若い人間が多く、SNSでも大学スポーツで実績があった弊社にJリーグのインスタ運用サポートのお話をいただいたのがきっかけでした。


2015年8月の投稿


そのSNSにいるユーザーに近く、ユーザーとして使っていたというところに弊社としては強みを持っています。

Jリーグで他のSNSにおいてもサポートさせて頂いた結果が出て、Bリーグ、侍ジャパンなどの競技団体からもお話をいただき、事業が広がっていきました。



そもそも、マクロな視点で見るとメディアの環境が大きく変わってきているということがあります。

ソーシャルメディアが生まれる前まではテレビ・新聞・雑誌・ラジオというマスメディアが人々に対して情報を伝える役割を担っていました。コンテンツホルダーは基本的にどう取材をしてもらい、メディアに取り上げてもらうかを戦略的にやっていたと思います。

時代が変わって個人が情報発信できるようになり、人々の行動がソーシャルメディアでの情報を信頼し、口コミで行動をするようになったというのが、やはり大きな時代背景の変化としてありました。


マスメディアに取り上げてもらい多くの人の認知を得るのは今も有効な手法ではありますが、ソーシャルメディアにおいて話題にしてもらい、「なんとなくこのチーム面白そう」「この試合行ってみようよ」などといった空気感を作り出すことが消費者にとって重要な時代になったため、ソーシャルメディアの重要性が上がっています。




試合がない日、試合がない瞬間もつながることができる


−−−今後の可能性も含め、SNSを運用すべき理由はどんなところにありますか?


SNSに力を入れることによって、何よりもファンの人たちと常時、試合がない日、試合がない瞬間もつながることができるのは大きなメリットです。

試合がない日でもそのリーグ・クラブに関わるコンテンツを発信することによってファンを喜ばせ、そのファンが情報を広めてくれる。ある種、アンバサダーのような活動もしてくれる。

今までは試合を中心に情報が世の中に出ていましたが、その情報がより広がっていく可能性が増えています。

そういう部分で、今の時代SNSをやらない選択肢はないと思っています。


仮にリーグ・クラブがSNSに力を入れていなかったとしても(アカウントを持っていなかったとさえしても)、応援しているファンの人たちがSNSでその情報を語ったり、自分の感情を語ったりすることが、そこに存在しているのは事実です。その人たちを味方につけるという意味でもSNSを活用することは重要だと思います。


プラットフォームもいろいろと進化を遂げているので、例えばInstagram・FacebookであればECと連動してモノの販売ができるようになったり、Twitterであれば動画に広告を挿入できたりと、マネタイズポイントの一つにもなってきています。

フォロワー・インプレッションなど明確に数値が見え、露出という部分において対スポンサーさんへの営業にも活用できると思います。


フォロワー・ファンを増やし、ソーシャルで繋がって、応援してもらう人を増やす(エンゲージメントを深める)ことは、クラブの人気を高める上でも、収益を高める上でも必要なことだと思います。



 


BリーグTwitterでは動画に広告を挿入




SNSは渋谷の街のような存在に近い


−−−クラブなどでは、とりあえずやっているという状態になってしまっていることも多いかと思います。

有効に活用していくためにはどうしていくべきか、どのようなコンテンツがあるべきかと思いますか?


まず社内でデジタルを強化する狙いを明確にすること。

デジタル戦略を推進することによって色々な利益を得られると思いますが、例えばデジタルで実際に収益をあげることを目的にするのか、そこまで行かずとも認知をあげて話題にすることを目的にするのか、あるいはその全部なのか。

SNSに限らず、Webサイト、CRM、チケッティングの裏側のシステムも含めて、デジタルをやる理由を明確にした方がいいと思っています。


その上でSNSの使い方としては、Webサイト等のオウンドメディアとは若干立ち位置が違い、やはりアーンドメディアとして話題を作れるということに特異性、優位性があります。

プラットフォームをよく研究をして、そこで語られている流行に乗ることが重要です。


SNSは渋谷の街のような存在に近い。渋谷の街は若い人を中心にとにかく大勢の人がいます。その中で流行っているお店やファッションなどがいろいろな街、人に伝染していく。SNSもそれに近いところがあり、SNSの中で流行っていることがどんどんリアルに広がっていくことがあります。

そこで語られていることに対して、どういう文脈で交差していけるかを考えてコンテンツを作っていけるようになるとベストだと思います。

そのためには試合を中心としたチームのカレンダーだけを意識するのではなく、世の中で流行っていることを意識した運用をする必要があります。




SNSがきっかけとなり、行動の変容につながった


−−フォロワーやインプレッションを増やすというのは当然あると思いますが、SNSをやってよかった実感は他にどんなところにありますか?


数値面ではフォロワーの伸びというのは外からも分かる通り、お手伝いさせてもらっているアカウントでは順調に伸ばすことができています。


そうではなくリアルな場においても、

「このリーグのインスタで紹介されていたグルメってどこで買えますか?」

「この写真ブースどこにあるんですか?」

という声掛けもしてもらっています。


なかなか数値には見えにくい部分かもしれませんが、実際にユーザーの行動としてSNSをきっかけにスタジアムの楽しみ方が増え、行動の変容につながったことを実感できた部分です。





−−後編では、実際の運用について詳しく伺っていきます!

後編はこちら


お問い合わせ

スポーツ領域のSNS・ミレニアルズマーケティング等に関して、お気軽にお問い合わせください。

関連記事