アメリカスポーツにおける最新デジタルマーケティング術

 


こんにちは。山内一樹( @kazuky111 )です。


前回の更新から1ヶ月近く経ってしまいましたが、その間にも新しいテクノロジーが次々とスポーツ界に導入され、様々なデジタルマーケティングのアイディアが見られるようになりました。


最近は国内の記事が多かったので久しぶりにアメリカスポーツに着目し、『アメリカスポーツにおける最新デジタルマーケティング術』をご紹介していきます。


 


【1】Snapchatを使ったMLSオールスターでのキャンペーン


 


アメリカ国内では特に若年層を中心に人気が高まっていると言われているMLS(メジャーリーグサッカー)。


そのMLSが7月下旬に開催されたオールスターゲーム(ちなみに試合はMLSオールスターチームがトッテナムと対戦し2-1で勝利しました)において、


こちらもアメリカのティーンエージャーに爆発的な人気を誇る「Snapchat」を用いてあるキャンペーンを行いました。


 



 


キャンペーンの内容は、ずばり「Snapchatを使ってのMLSオールスターチームのキャプテン選び


参加方法は、


①Snapchat にて「MLS」をフォローする

②「MLS」アカウントから送られてくる3名のキャプテン候補者(上記の画像の3人。左からブラッドリー・カカ・ロビーキーン)を確認する

③候補者の中からキャプテンにしたいと思う選手のスクリーンショットを撮影し投票する


といったシンプルなものです。


 


キャンペーン自体は1日限定で行われたようで、結果としてオーランドシティ所属のカカ選手がキャプテンとして選出されました。


 


このキャンペーンで注目すべきポイントとしては、


直近のDAU(デイリーアクティブユーザー)が1億人を突破し、アメリカの13歳~34歳のスマホユーザーにおける60%が使用しているというSnapchatを用いて行われた点にあります。


▽参考記事:苦境に立つTwitter 「米国ではトップ20位圏外」に脱落

 ( http://forbesjapan.com/translation/post_5558.html


 


何度も当ブログで書いていますが、デジタルマーケティングとは、マーケティングにおける「コミュニケーション戦略」のひとつであり、いかにユーザーとコミュニケーションを取るかという部分が重要になります。


 


コミュニケーションには量・質双方が求められてきますが、まずはユーザーと接触する時間を確保しないと質を向上しようがないため、ユーザーとの接触ポイントを多く作れるかが大切です。


 


接触するためには各種メディアを用いることになりますが、メディアとの接触時間の変化によりデジタル領域の存在感が高まり、その中でもとりわけスマホがユーザーとコミュニケーションを取る際のツールとして威力を発揮しています。


 


そうなると、ユーザーがスマホを利用しているタイミングにおいて、いかにチーム(リーグ)のコンテンツだったりロゴだったりが画面上に表示されるかがポイントとなるため、各チーム(リーグ)は流行りのユーザー数が多いサービスに乗っかって、コミュニケーションを取ろうとするのです。


 


当たり前のことを長々と書きましたが、


上記前提を考慮すると、マーケティングの重点ターゲットである年代層が沢山利用しているサービス(TwitterではなくSnapchat)においてキャンペーンを実行することは理にかなっており、


またサービスの特性を理解した(前述したコミュニケーションの質を担保するような)、面白いキャンペーンだったと思います。


 




 


 


【2】"emoji"を使ったNFLチームの注目施策


 


次は「絵文字」を用いて行われたマーケティングの紹介です。


前述してきたように、いかにスマホ利用中の画面上にチームのコンテンツを表示させるかは大切なのですが、


そのチャンスはSNS利用時以外にも当然存在します。


 


NFLのボルチモア・レイブンズが取り組むデジタルマーケティング施策の一つが、スマホのキーボードを用いたコンテンツ提供です。


最新のiOSやAndroid端末ではスマホのキーボードをカスタマイズ(着せ替え?)することが出来るようになったのですが、


専用アプリをダウンロードし、設定をするとユーザーのキーボードにオリジナルの絵文字が追加され、


各種メッセージングアプリを通じてチームの絵文字を送ることが出来るようになるというものです。


 


iPhone Screenshot 1


 


iPhone Screenshot 3


 


iPhone Screenshot 4


 


イメージとしてはLINEのスタンプに近いのですが、


LINEスタンプと異なり、SMSやメール・SkypeやWeChatなどのメッセージングアプリでも絵文字を送ることが出来るというのが特徴です。


キーボードとして各メッセージングアプリの中に絵文字を表示出来るのは大きな強みで、画面上での露出機会を大きく増やしています。


 


ちなみにこの施策は様々なコンテンツホルダーが取り組んでおり、


ミニオンズやソニックの絵文字もあったりします。


 


iPhone Screenshot 1


 


 


iPhone Screenshot 4


 


【3】PCにもプッシュ通知を送るLAギャラクシーの新施策


 


近頃はその利用状況の推移から優先度が高まってきたスマホ向け施策を2つ紹介しましたが、最後はPCを舞台としたものも紹介させてください。


【1】の事例でもMLSを取り上げたので、MLS続きで恐縮ですが、


かつてベッカムも所属し、今はロビーキーンやドスサントスらが所属しているLAギャラクシーの事例です。


 


GALAXY DESKSITE」と名付けられたこちらのサービスはPC向けのアプリになっており、ダウンロードすると、このような画面が表示されます。


 


lag1


 


しばらくすると、新着コンテンツが届いたとプッシュ通知のような音声メッセージが入り、


アプリ上にも「NEW」マークが表示されます。


 


lag2


 


再びアプリを立ち上げると、このように新着コンテンツがどんどん溜まっており、


 


lag3


 


ハイライトや選手特集など多様なコンテンツを閲覧することが出来ます。


 


lag4


 


動画コンテンツならばYouTubeなど他プラットフォームでの配信で良いじゃないかと思うところですが、


ここが難しいところで、、、


他動画配信プラットフォームを用いると、前述したSnapchatの例と被りますが、「プラットフォーマー側にて抱えている多くのユーザーがチームと繋がってくれる可能性」が高まったり、「もともとのファンが普段利用するアプリの中でチームとより多くの時間繋がっていられる」ことによるメリットがある一方で、


それは他のチームに対しても言えることであったりもしますし、他プラットフォームへの依存は急なルール変更や仕様変更などの危険を少なからずはらんでいるのも事実です。


 


であれば、


オウンドメディアにおいてファンとつながり、ファンの興味を他に向けるような他コンテンツや広告が無い中で、


ファンと親密なコミュニケーションを取ることが出来るメリットは確かに存在し、


試験的な意味も含めてこのような"PCをジャックする"新施策を打ち出したのではないでしょうか。


どちらの考え方が正しいかは何とも言えませんが、


時間を置いて利用状況なども調べてみたいと思います。


 


 


ということで、今回はそれぞれ異なるサービス・デバイスを用いて展開されたアメリカスポーツにおける最新デジタルマーケティング術を3点ご紹介しました。


 


ユーザーとコミュニケーションをどう取るか?


ユーザーにチームのことをどう思い出してもらえるか?


ユーザーにチームに対してどのように愛着を持ってもらえるか?


 


そのような課題を解決する方法としてデジタルマーケティングが存在し、その重要度は日に日に高まっています。


【1】の事例でご紹介したような新サービスに対してアンテナを張っていくことや、


【2】でご紹介したような新しい技術を用いて出来ることは無いかと考えることは、


既にスポーツチーム(リーグ)のマーケティングを考える上でとても大切なポイントになっているかもしれません。


 


選手の移籍市場のように、あるいはそれ以上に、


日々目まぐるしく変わっていく世界ですが、


興味を持ち続け、今後もリサーチした情報を定期的にアウトプットしていく場としてこのブログを使っていければと思っています。


 



お問い合わせ

スポーツ領域のSNS・ミレニアルズマーケティング等に関して、お気軽にお問い合わせください。

関連記事

RANKING

KEYWORD